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藩法と江戸幕府法のインタラクティブな影響についての史料実証的研究
研究課題/領域番号:21H00659
2021年4月
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2025年3月
日本学術振興会
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
基盤研究(B)
守屋 浩光, 安竹 貴彦, 神崎 直美, 安高 啓明, 高塩 博, 小倉 宗, 坂本 忠久, 丸本 由美子, 代田 清嗣, 山中 至
担当区分:研究分担者
配分額:15730000円
(
直接経費:12100000円
、
間接経費:3630000円
)
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武士の朝臣化―「旧大和郡山藩士吉田家文書」の総合的研究―
研究課題/領域番号:20K00968
2020年4月
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2024年3月
日本学術振興会
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
基盤研究(C)
内山 一幸, 小倉 宗, 後藤 敦史, 藤本 仁文
担当区分:研究分担者
配分額:4290000円
(
直接経費:3300000円
、
間接経費:990000円
)
本研究は、新たに発見された「旧大和郡山藩士吉田家文書」の整理と分析を通じて、武士たちが維新期にいかにして朝臣化するのか、すなわち天皇に対する忠誠心を抱くようになるのか、について考えることにある。この問題を大和郡山藩士の吉田家を事例に、規律の内面化と意識の変化という二段階に分けて考察する。そのための作業として、(1)大和郡山藩士の家文書の整理と分析、(2)幕末維新期の大和郡山藩研究、(3)幕末維新期の天皇と藩士の関係を考察す
る。
本年度も前年度に引き続き(1)について重点的に取り組んだ。具体的には、研究代表者である内山が引き続き「吉田家文書」の来歴や吉田家の家譜の検討を行った。また、大学院生を史料整理のアルバイトに雇用し、書簡を整理し、史料情報の入力を行ってもらった。通常の史料整理では、標題、作成者、宛名、史料の内容、法量を採録するが、今回の整理では「武士の朝臣化」を測定するために、「天皇・朝廷」の情報を特に採録するようにマニュアルを作成している。今年度の成果としては、書状など約2,700点の整理を終えた。これらの史料情報については、共同研究者とも共有を行っている。
(2)については、研究会において分担研究者の研究成果を共有した。2021年5月に後藤敦史氏より「『吉田家文書』からみる幕末期の大阪湾防備」を、2022年3月に藤本仁文氏より「近世中後期における郡山藩の軍事的役割―」の研究報告を行ってもらった。前者は、幕末に大和郡山藩が大阪湾警固においてどのような役割を果たしたのかを解明したものである。また後者は、大和郡山藩が近世中後期において大坂の火災や所領周辺への出動、あるいは非常時における奈良の古刹の保全などを担っており、畿内の譜代大名のなかでも特に役の多い家であることがわかってきた。なお、後藤報告の成果は、当該年度の学会報告にも活かされ、雑誌論文にも掲載された。
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江戸時代の上方における幕府の機構と法令・裁判に関する実証的研究
研究課題/領域番号:19K01256
2019年4月
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2024年3月
日本学術振興会
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
基盤研究(C)
小倉 宗
担当区分:研究代表者
配分額:1560000円
(
直接経費:1200000円
、
間接経費:360000円
)
本研究は、関東とならぶ拠点地域であった江戸時代の上方において、①幕府がどのような政治機構を作りあげ、②そこでの法令と裁判がどのような内容や特徴をもっていたのかを学術的に問うものである。
2021年度の成果は次の通り。
(1)2022年1月、関西大学史学・地理学会の『史泉』第135号に「「御黒印并下知状覚書之留」―享保期における幕府の遠国役人に関する史料―」と題する論文を発表した。そこでは、8代将軍徳川吉宗の享保期に、上方などの江戸以外に勤務した幕府の遠国役人の組織や職務に関する重要文書を多数収録した未刊行史料「御黒印并下知状覚書之留」について解説するとともに、その前半部分を活字化(翻刻)・紹介した。
(2)2021年9月、関西大学文学会の『関西大学文学論集』第71巻第1・2合併号に「「上方八ヶ国手限取計留」(二)―江戸中後期の上方・大津代官に関する史料の紹介と分析―」と題する論文を発表した。そこでは、江戸中後期に幕府の大津代官が裁判や行政に関する重要な事例をまとめた未刊行史料「上方八ヶ国手限取計留」の後半部分を翻刻・紹介した。
(3)2021年11月、『江戸幕府上方支配機構の研究 〔オンデマンド版〕』と題する研究書を塙書房より刊行した。そこでは、上方における幕府の支配機構を総合的に解明するとともに、幕府の機構に共通する構造や特質を論じた2011年10月刊行の拙著『江戸幕府上方支配機構の研究』を全面的に再検討し、誤りや不備を訂正のうえオンデマンド版の形で再刊した。
(4)2021年6月、京都市生涯学習総合センター山科で「御触書にみる江戸時代の京都―元禄期を中心に―」と題する一般向けの講演を行った。そこでは、5代将軍徳川綱吉の元禄期を中心に、幕府の京都町奉行所から出された法令(御触書)を読み解きながら、江戸時代の政治や社会のあり方を探るとともに、現代との歴史的なつながりについて解説した。
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林原美術館所蔵資料の総合的調査―林原美術館との連携強化のために―
2019年4月
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2022年3月
関西大学
2019年度教育研究高度化促進費
乾 善彦
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法の支配と法多元主義
2019年4月
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2020年3月
関西大学
2019年度研究拠点形成支援経費
西澤希久男
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なにわ大阪と本山彦一―大正期大阪への貢献と本山考古室―
2018年4月
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2020年3月
関西大学
創立 130 周年記念特別研究費(なにわ大阪研究)
米田文孝
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近世藩法史料の編纂過程についての実証的研究
研究課題/領域番号:17H02448
2017年4月
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2021年3月
日本学術振興会
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
基盤研究(B)
守屋 浩光, 神保 文夫, 安竹 貴彦, 神崎 直美, 安高 啓明, 高塩 博, 小倉 宗, 坂本 忠久, 丸本 由美子, 代田 清嗣, 山中 至, 牧田 勲, 高木 侃
担当区分:研究分担者
配分額:14820000円
(
直接経費:11400000円
、
間接経費:3420000円
)
本課題は、4年間の研究期間を①撮影・調査②翻刻③判例集・判決録と編纂対象となる史料との照合④史料集の刊行の4つのステップに分けて共同研究を進めている。
2019年度は、各研究分担者が第1ステップの撮影・調査を引き続き進めるほか、前年度の成果をうけて熊本藩の刑事裁判史料の翻刻を集中的に行い、第4ステップの史料集刊行に向けた準備を進行させ、全10巻の刊行計画を確定、第1回刊行分の史料集刊行準備を行った。
2019年6月には、史料集の刊行計画に関する打ち合わせ会を神戸学院大学で行った。その結果、史料集の刊行方針としては、『熊本藩刑事判決録』を全10巻構成とし、史料の翻刻・校訂作業の進行状況に鑑みて第七『人命』を第1回として刊行することとした。
史料集の編集作業としては、まず山中、安高を中心に、史料集第1期刊行予定分の校訂を完了した。また、安高、研究協力者鎌田浩により、撮影した史料画像から「出奔」の翻刻を行った。さらに山中、安高により、現時点までに翻刻を完了した史料原稿の校訂作業を進め、継続中である。
また、藩法および幕府法をテーマとした共同研究の成果をあらわす論文集を刊行した。さらに、共同の作業とは別に研究代表者・研究分担者・研究協力者それぞれの分担地域について調査を実施、史料調査・撮影を行った。研究分担者山中至、同安高啓明を中心に熊本藩の刑事裁判史料の翻刻、編集を進め、史料集刊行に向けた準備作業を進めた。その結果、第1回刊行分として藩法研究会編『熊本藩刑事判決録7「人命」編』として刊行する準備が整った。今後、刊行助成を申請、採択され次第、刊行される運びとなっている。また、続巻についても翻刻、校訂、編集作業を行っている。
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江戸幕府の京都における法令・裁判に関する実証的研究
2016年4月
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2017年3月
関西大学
平成28年度 若手研究者育成経費
小倉 宗
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幕末期における大坂・大坂城の軍事的役割と畿内・近国藩
研究課題/領域番号:26284095
2014年4月
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2019年3月
日本学術振興会
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
基盤研究(B)
岩城 卓二, 村田 路人, 日比 佳代子, 小倉 宗, 添田 仁, 薮田 貫, 藤本 仁文, 高久 智広, 菅 良樹, 宮本 裕次
担当区分:研究分担者
配分額:14430000円
(
直接経費:11100000円
、
間接経費:3330000円
)
本研究は、幕府の軍事拠点としての大坂・大坂城という視点から、幕末期における大坂と畿内・近国藩の関係を分析し、幕末期大坂論の構築を目的とした。
成果は幕末期の畿内・近国藩の藩政文書・家老文書、大坂湾海防関係文書、大坂城代関係文書を調査し、目録の作成と、収集文書の翻刻・公開によって、今後の幕末期大坂研究の基盤を整備したことである。あわせて、小藩も幕末期の軍事的緊張に藩を上げて向き合っていたこ、大坂湾海防では朝廷との関係性が作用することもあったこと、大坂町奉行所の種痘行政が明治以降の医療行政につながったこと、西国藩が大坂に蔵屋敷を持つことの意義と蔵屋敷の軍事力などを明らかにした。
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江戸幕府法令の実現過程に関する実証的研究
研究課題/領域番号:26870726
2014年4月
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2017年3月
日本学術振興会
科学研究費助成事業 若手研究(B)
若手研究(B)
小倉 宗
担当区分:研究代表者
配分額:1690000円
(
直接経費:1300000円
、
間接経費:390000円
)
本研究は、江戸幕府法令の実現過程を実証的に解明し、幕府支配の特質や幕藩体制の構造を把握することを目的としたものである。本研究では、史料を幅広く収集・分析し、藩との関係を意識しつつ、制度・実態の両面から、幕府の法令が実現される全体的なあり方とその歴史的展開を明らかにした。また、京都町奉行の法令に関する重要史料を紹介した。さらに、江戸町奉行の法令に関する新著の書評を行った。そして、研究成果を社会に発信するため、一般向けの講演を積極的に実施した。
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データベースを通じた判例集と行政記録との相互補完による近世法史研究の新展開
研究課題/領域番号:25285006
2013年4月
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2017年3月
日本学術振興会
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
基盤研究(B)
守屋 浩光, 谷口 昭, 神保 文夫, 安竹 貴彦, 神崎 直美, 高木 侃, 高塩 博, 小倉 宗, 坂本 忠久, 丸本 由美子, 山中 至, 牧田 勲, 井ヶ田 良治, 鎌田 浩, 小林 宏, 林 由紀子, 林 紀昭, 橋本 久, 山田 勉, 古城 正佳, 上山 卓也, 門脇 朋裕, 横山 輝樹, 安高 啓明
担当区分:研究分担者
配分額:18720000円
(
直接経費:14400000円
、
間接経費:4320000円
)
鳥取藩を中心として、日記形式で記録されている行政記録と事件類型別に保存されている判例集を比較し、どのような情報が判例集に残されるのかを分析した。その結果、判決にいたる過程で提出される証拠に関する情報はほとんど残らないのに対し、判決で認定された事実関係や特定の量刑にいたる根拠はもちろんのこと、判決に至る過程で犯人またはその親族が謹慎等をしたことやそれが解かれたことなどは判例集に記録されることが多いことが分かった。
また、収集した判例集のデジタルカメラ画像を素材にその翻刻作業を行い、75万文字程度翻刻することができた。この成果から盛岡藩、対馬藩に続く『近世刑事史料集』シリーズの続刊を行う計画である。
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歴史学的アプローチによる現代日本の都市生活・文化の起源解明のための基礎的研究
2012年4月
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2013年3月
鹿島学術振興財団
平成23年度(2011年度)研究助成
千葉 功
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近代日本における国土・地域開発と華士族―旧臣会を中心に―
2011年4月
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2012年3月
鹿島学術振興財団
平成22年度(2010年度)研究助成
小川原正道
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近代日本における政治家・実業家の「別荘」に関する実証的研究―大磯を中心として―
2010年4月
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2011年3月
鹿島学術振興財団
平成21年度(2009年度)研究助成
奈良岡聰智