2024/03/30 更新

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オイカワ ヒロシ
小井川 広志
OIKAWA,Hiroshi
所属
商学部 教授
職名
教授
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メールアドレス
外部リンク

学位

  • D.Phil (Development Studies) ( University of Oxford )

  • M.Phil (Management Studies) ( University of Cambridge )

  • 博士(経済学) ( 神戸大学 )

  • 農学士 ( 北海道大学 )

研究キーワード

  • M&A

  • リアル・オプション

  • 植物工場

  • 多国籍企業

  • グローバル・バリュー・チェーン

  • 地場企業

  • 企業家精神 (entrepreneurship)

  • 経済発展論/開発経済学

  • アグロビジネス

  • BOP/SDGs ビジネス

研究分野

  • 人文・社会 / 経済政策  / 経済発展論

所属学協会

論文

  • 化粧品原料オイルとしてのパーム油の可能性と課題 査読

    小井川広志

    Cosmetology   28   191 - 198   2020年9月

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

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  • Backward Linkage Formation in Malaysia's Electronics Industry: Transnational Corporation Demand and Local Entrepreneur Supply 査読

    OIKAWA,Hiroshi

    University of Oxford, D.Phil Dissertation in Development Studies   1 - 352   2019年5月

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    記述言語:英語   掲載種別:学位論文(博士)  

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  • Evolution of Bursa Malaysia Derivatives Markets under the Development of Malaysian Palm Oil Industry

    OIKAWA,Hiroshi

    Kansai University Review of Business and Commerce   18   13 - 33   2019年3月

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)  

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  • BOPトラップからの脱出:中国甘粛省の農村調査から(下)

    小井川 広志

    関西大学商学論集   62 ( 4 )   49 - 73   2018年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)  

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  • BOP トラップからの脱出:中国甘粛省の農村調査から(上)

    小井川 広志

    関西大学商学論集   62 ( 3 )   73 - 98   2017年12月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)  

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  • 日本企業の海外展開とグローバル人材育成の課題と展望

    小井川 広志

    関西大学商学論集   62 ( 2 )   1 - 42   2017年9月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)  

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  • 韓国対外援助の変遷:レシピエントからドナーへ

    小井川 広志

    関西大学経済・政治研究所『研究双書』   162   45 - 67   2016年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)  

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  • 小井川広志「マレーシア・パーム油産業の発展と資源利用型キャッチアップ工業化」 査読

    小井川 広志

    アジア経済研究所『アジア経済』   56 ( 2 )   41 - 71   2015年6月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:日本貿易振興機構アジア経済研究所  

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    その他リンク: http://hdl.handle.net/2344/00006866

  • Catching-up Industrialization of the Malaysian Palm Oil Industry

    OIKAWA,Hiroshi

    Kansai University Review of Business and Commerce   15 ( 15 )   37 - 67   2014年3月

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)   出版者・発行元:Faculty of Commerce, Kansai University  

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  • FTZ Development for Export-Oriented Industrialisation in Penang, Malaysia 査読

    OIKAWA,Hiroshi

    東アジア評論   2   97 - 112   2010年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

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  • グローバル・バリュー・チェーン(GVC)分析の展望:世界システム、アップグレード、ガバナンスの概念をめぐって

    小井川 広志

    北海道大学『経済学研究』   58 ( 3 )   211 - 226   2008年12月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)  

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  • The Contribution of "Firm-based Late Industrialization" to the Traditional Catch-up Model 査読

    OIKAWA,Hiroshi

    福島大学・商学論集   76 ( 2 )   129 - 137   2007年12月

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)   出版者・発行元:福島大学経済学会  

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    その他リンク: http://hdl.handle.net/10270/2114

  • 地方中堅企業の中国進出:長崎県の事例

    小井川 広志

    シーボルト大学紀要   8   229 - 247   2007年12月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)  

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  • International Value Distribution in Asian Electronics and Automobile Industries

    OIKAWA,Hiroshi

    シーボルト大学紀要   7   207 - 231   2006年12月

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)  

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  • Foreign Direct Investment as a Real Option : The Role of Managerial Flexibility and Uncertainty

    OIKAWA,Hiroshi

    シーボルト大学紀要   6   125 - 142   2005年12月

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)  

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  • TNC-led Auto Industrialization in Malaysia: An Empirical Value Chain Approach

    OIKAWA,Hiroshi

    シーボルト大学紀要   6   143 - 163   2005年12月

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)  

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  • China's Competitive Threat to Latin America: An Analysis for 1990–2002 査読

    OIKAWA,Hiroshi with, Sanjaya Lall, John Weiss

    Oxford Development Studies   33 ( 2 )   163 - 194   2005年6月

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    DOI: 10.1080/13600810500137764

    Scopus

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  • Foreign Direct Investment: Its Determinants and Impact on Developing Countries 査読

    OIKAWA,Hiroshi

    University of Cambridge, M.Phil Dissertation in Management Studies   1 - 198   2001年9月

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    記述言語:英語   掲載種別:学位論文(修士)  

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  • 台湾・韓国における経済発展と構造変化:経済開発実績と経済開発効果の計量分析 査読

    小井川 広志

    神戸大学・経済学研究科・博士論文   1 - 245   1996年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:学位論文(博士)  

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  • 経済発展、輸入構造および技術変化:1975-80-85年韓国接続産業連関表を利用して 査読

    小井川 広志

    国際経済学会編 The International Economy   46 ( 1 )   69 - 85   1995年2月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

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書籍等出版物

  • 東南アジアの新型コロナ事情-世界経済復興の核となるか

    小井川広志( 担当: 単著)

    関西大学編「新型コロナで世の中がエラいことになったので関西大学がいろいろ考えた」第12章 浪速社  2021年4月 

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  • Resource-based Industrialization of the Malaysian Palm Oil Industry

    OIKAWA,Hiroshi( 担当: 分担執筆 範囲: Chapter 8 (pp.247-276) in Y. Sato and H. Sato eds. Varieties and Alternatives of Catching-Up: Asian Development in the context of 21th Century)

    Palgrave MacMillan  2016年5月 

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  • To Be or Not to Be a Supplier to TNCs? An Entrepreneurial Approach to Linkage Formation in Malaysian Electronics Industries

    OIKAWA,Hiroshi( 担当: 分担執筆 範囲: Chapter 5 (pp.136-166) in M. Kawakami and T. Sturgeon (eds) The Dynamics of Local Learning in Global Value Chains: Experiences from East Asia)

    Palgrave MacMillan  2011年8月 

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  • Inter-Country Value Distribution in the East Asian Electronics Industries: An Empirical Global Value Chain Approach

    OIKAWA,Hiroshi( 担当: 分担執筆 範囲: Chapter 6 (pp.167-206) in M. Kawakami and T. Sturgeon (eds) The Dynamics of Local Learning in Global Value Chains: Experiences from East Asia)

    Palgrave MacMillan  2011年8月 

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  • FDI by SMEs in China: the Cases of SMEs from Nagasaki, Japan

    OIKAWA,Hiroshi( 担当: 分担執筆 範囲: Ch.6 (pp.96-110) in T. Abo (eds) Competing Chinese and Foreign Firms in Chinese Economy)

    LIT-Verlag Münster, Germany  2010年10月 

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MISC

  • マレーシア・パーム油バリューチェーンの拡大と日本企業の新戦略

    小井川 広志

    『アジア太平洋研究所資料』「東南アジアが主導するグローバル・バリューチェーンの展開」報告書   27 - 54   2018年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要)  

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  • アジア企業の対日M&A投資:現状と課題

    小井川 広志

    アジア太平洋研究所資料   17 ( 13 )   33 - 53   2017年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要)  

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  • グローバル・バリュー・チェーン(GVC)分析の展望 -世界システム, アップグレード, ガバナンスの概念をめぐって-

    小井川 広志

    經濟學研究   58 ( 3 )   99 - 114   2008年12月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:北海道大学  

    先進国多国籍企業が主導して形成するグローバルな国際生産ネットワークが、途上国の経済発展に与えるインパクトは大きい。近年、グローバル・バリュー・チェーン(GVC)と呼ばれる分野の中で、この問題に関する理論的・実証的な分析が進んでいる。本研究は、GVC分析の系譜と近年の研究動向を踏まえた上で、そこから途上国経済発展への含意を探ることを目的としている。ここではまず、GVC分析の理論的源流とされる世界システム論との関連を学説史的に検討した。近年のGVC研究は、ガバナンス論を中心とした企業中心的アプローチを重視しており、これにより具体的な開発問題への理論、実証面での研究の発展、精緻化は進んだと言えるが、その反面、歴史的、長期的、全体論的な近代資本主義の動態を明らかにしようとする世界システム論の思想的影響が低下しつつある点が指摘された。本論文の後半では、東アジア域内における半導体・家電産業の付加価値分配状況を定量的に追跡し、産業アップグレーディング概念に基づいて、アジア各国の産業発展の成果を評価している。

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    その他リンク: http://hdl.handle.net/2115/35101

  • 技術進歩と比較優位 : 日本製造業の計量分析

    小井川 広志

    六甲台論集   38 ( 1 )   134 - 146   1991年4月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:神戸大学  

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  • 途上国の最適成長開放モデル

    小井川 広志

    六甲台論集   36 ( 4 )   35 - 49   1990年1月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:神戸大学  

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 地場企業家ベースのBOPビジネス新戦略:ダイナミック・モデルと産学連携の新機軸

    研究課題/領域番号:17K18574  2017年6月 - 2021年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  挑戦的研究(萌芽)

    小井川 広志

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    配分額:5980000円 ( 直接経費:4600000円 、 間接経費:1380000円 )

    本研究プロジェクトは、途上国BOP層(Base of the Pyramid、途上国で低所得層を指す)の生活実態を把握すると共に、BOP層の潜在的ニーズを掘り起こし、それに対するビジネス展開の構築を目指すものである。初年度(2017年9月)に敢行した中国甘粛省景泰県での現地調査が、本研究活動の重要な知見の出発点となった。中国寒村における貧困層の生活状況から、現地で受容されると思われるBOPアイテムの発掘に成功し、ビジネス・プランの具体的作成に着手した。BOPビジネスの可能性を日本企業に打診し、いくつかの企業から前向きな反応を得たが、コロナ禍のために実装実験手前の段階で研究期間の終了を迎えた。

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  • 東南アジアにおけるアグロ資源利用型経済発展に関する理論的・実証的研究

    研究課題/領域番号:16H03323  2016年4月 - 2020年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    小井川 広志, 佐藤 百合, 荒神 衣美, 河野 元子, 坂田 正三

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    配分額:16770000円 ( 直接経費:12900000円 、 間接経費:3870000円 )

    本研究プロジェクトは、マレーシア、タイ、ベトナム、インドネシアの4ヶ国を歴訪し、東南アジア諸国におけるアグロ資源利用型産業(主にパーム油、天然ゴム、コーヒー産業)の展開とアグロ・バリュー・チェーンの特性を明らかにした。農業資源に恵まれた東南アジア諸国では、工業化の進展に歩調を合わせるように、特定の農業資源利用型産業の高付加価値化、国際競争力の強化が観察されている。これが実現する要因として、政府の役割、東南アジア域内で先進的なマレーシアからの雁行形態的発展パターンが本研究の中で明らかにされた。

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  • 幼稚産業保護論の再評価:リアルオプション・アプローチによる理論・実証モデルの構築

    研究課題/領域番号:24653070  2012年4月 - 2015年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  挑戦的萌芽研究

    小井川 広志

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    配分額:3640000円 ( 直接経費:2800000円 、 間接経費:840000円 )

    本研究の基本的着眼点は、途上国工業化のプロセスを試行錯誤的な政策運営の連続と捉え、これをリアルオプションのフレームワークを用いて体系化し、幼稚産業保護貿易論の再評価を試みるものである。実際の対象国としてはマレーシアを取り上げ、ケーススタディとしてパーム油関連産業の発展プロセスを分析した。そのプロセスは典型的な拡張オプション、および部分的に待機オプションと理解され、リアルオプション手法を援用した質的評価の枠組みを提示した。定量的分析の進展は、将来の課題となっている。

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  • 企業家精神の国際比較:構造方程式モデルによる経済発展プロセスの定量的解明

    研究課題/領域番号:21653024  2009年 - 2011年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  挑戦的萌芽研究

    小井川 広志

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    配分額:3470000円 ( 直接経費:3200000円 、 間接経費:270000円 )

    本研究は、経済発展における企業家精神(entrepreneurship)の役割を検証することを目的とする。本研究において企業家精神は以下のように定義する。すなわち、市場不均衡状態を利潤機会の源泉とみなし、すぐれてこれに感応的であり、合理的計算よりも直感に近い動悸に基づいて組織を構築するリスクを厭わない個人的性質とする。このような企業家は、経済発展の初速度を与える。本研究では、このような企業家精神の性質を吟味するものであるが、特に、途上国における地場企業とそこに進出した多国籍企業との間の企業間関係の脈絡の中で検証していく。両者の関係は、典型的には後方リンケージの形成として立ち現れる。この形成に、地場企業の企業家精神がどのような影響を与えているかを吟味する。ペナン(マレーシア)での現地調査における知見に基づき、リンケージの形成と発展を規定する決定因、性質を検証し、経済発展に対する含意を導くことを目的とする。
    本研究は、定量研究を志向する。企業家精神を構成する諸要素、例えば企業家的動機、家庭環境、就労経験などの要素が企業発展にどのように関係するか、その因果関係を検証する。その目的にために、構造方程式モデルの適用を試みるものである。しかしながら、収集したデータが不十分であったために、実証結果は不十分ながら、諸要素間の因果関係を規定する理論的なフレームワークを構築することには成功している。

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  • 後発工業国企業の成長に関する実証研究-グローバル・バリュー・チェーンの適用

    研究課題/領域番号:21530285  2009年 - 2011年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    中原 裕美子, 小井川 広志, 川上 桃子

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    配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )

    経済のグローバル化の中で、後発工業国企業が、先発工業国企業との取引の中で技術能力を向上させ成長するという様相が広く観察されるようになってきた。本研究は、これを後発工業国の産業発展の重要な契機と捉え、「グローバル・バリュー・チェーン」というアプローチを援用し、既存の国ベースではなく、企業ベースの視点から、後発工業国企業(主としてマレーシアと台湾)が先発工業国企業とつながりその相互作用の中で成長する経路を明らかにした。

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  • 企業家精神と東アジアの経済発展-開発経済学の新パースペクティブ-

    研究課題/領域番号:18653025  2006年 - 2008年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  萌芽研究

    小井川 広志

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    配分額:3200000円 ( 直接経費:3200000円 )

    平成20年度は本研究プロジェクトの完成年度に当たる。本年度の活動としては、昨年度に引き続きマレーシアでの現地調査、関連文献の確認、成果のとりまとめなどを行った。現地調査の内容であるが、多国籍企業、ローカル企業両者からの聞き取りに基づき、企業家志向性(Entrepreneurial Orientation,以下E.O.)の方向性を定性的に検出するアプローチを採用した。具体的には、多国籍企業のサプライヤーとして成功しているローカル企業と、国内市場にとどまり多国籍企業との取引に関心を持たないローカル企業とのE.O.比較を行った。その結果、研究成果として以下のような知見が得られた。
    多国籍企業サプライヤーとノン・サプライヤーを比較した場合、第一に、前者はE. O.の中でもすぐれて技術志向性が高いことが確認された。興味深いことに、これは"事前的"要素であり、もともと技術志向性の高い企業家が多国籍企業サプライヤーとして生き残ることケースが多い。他方ノン・サプライヤーは、市場機会に機敏であり、かつ、独立志向性が相対的に強いことも確認された。両者共に創業時に最も苦労しており、隘路となっているのは、資金、技術、人材、ネットワークなど、その企業家が置かれた初期条件に大きく依存する。本研究の結論として、サプライヤーとノン・サプライヤーを分ける要因は、(1)E. O.の方向性、(2)就業初期に与えられた技能形成機会、(3)創業パートナーからの影響、(4)創業初期に多国籍企業と遭遇したか否か、などの諸要因に規定されることが確認された。地場企業にとってどのようなキャリア経路が利用可能であれば力強いサポーティング・インダストリーの構築につながるか、といった開発問題に対して、大きな示唆を与えるといえる。

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  • アジア経済の再構築と日系企業の新戦略―地域統合・企業連携・市場再編のシナリオ―

    研究課題/領域番号:11303003  1999年 - 2001年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(A)

    村岡 輝三, 河村 哲二, 板垣 博, 安保 哲夫, 上山 邦雄, 竹野 忠弘, 公文 溥, 小井川 広志, 川辺 信雄

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    配分額:22040000円 ( 直接経費:20900000円 、 間接経費:1140000円 )

    i)地域統合においては、ASEANを取り巻く地域経済安全保障の動向を外枠に捉える一方、他方では東アジア地域全体における「外資導入・輸出指向」型工業化のプロセスを内枠に据え、その時代的段階性を明らかにした。以上の作業を踏まえ、自由化(グロバリゼーション)モメントと中国の台頭による「新アジア太平洋時代」の到来を描出し、日本の今後の方向性に示唆を与えた。
    ii)企業連携においてはIT技術革新の産業面での波及を日系企業(主として電機と自動車)ならびに華人企業(主として情報と通信)において現地調査(インドのバンガロール地域および中国広州の東莞地域)を施し、生産管理と組織の変革、ネットワークの生成と発達に焦点を合わせた企業連携の新動向を把握した。
    iii)市場再編においては、以上の二つのコンテキストを踏まえつつ、アジア市場(さしずめNIES、ASEAN、中国)をめぐる再編のモメントがアメリカ、日本、ヨーロッパ(EU)のそれぞれにおいてマクロ的に把握し、それにアジア経済自体の土着性(中国の台頭、華人ネットワーク、各国中小企業の位置付け、等)にも着目し、その変容の推移を追跡した。
    iv)以上の研究成果は各研究分担者により所属学会誌・紀要等にて個別的に発表し、ここでの最終報告書(冊子)は新規発表を含めてその一部の収録となる。近未来には全体のまとめとしての公刊を目指したい。

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  • 中国に関わる地域総合情報の体系的整理--特に内蒙古自治区に関わる地域総合情報--

    研究課題/領域番号:10041088  1998年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  国際学術研究

    片野 彦二, 小井川 広志, 樋口 勇夫, 黄 名時, 木村 光伸, 石川 輝海

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    配分額:2700000円 ( 直接経費:2700000円 )

    今年度の学術調査では、中国の内蒙古自治区内の錫林郭勒盟及び烏〓察布盟における草原地帯、及び陰山山脈の南側に広がる河套平原を調査研究対象地域とし、それらの地域における自然条件、生態環境、民族・宗教・言語・文化、並びに社会・経済、等の特徴を調査し、種々のメディアによる各種の情報を収集した。
    この学術調査によって明らかになった主要な点は、以下の通りである。
    (1) 内蒙古地区は中国の辺境の地にあり、清朝末期頃までは漢文化の浸透も殆ど見られなかった。ここに居住する蒙古族は、蒙古高原の自然条件と生態環境の中で独自の遊牧文化と生活様式を維持してきていた。この地域に漢文化が色濃く浸透しなかったのは、清朝末期に至るまでは、漢族との接触が殆どなかったことによっている。
    (2) 清朝末期以降、この地域への漢族の移住が始まり、最近における漢族の進出は目覚ましい。蒙古族の居住地でありながら、蒙古族の人口比率は最近になって特に減少してきている。このことにより、この地域における伝統的文化である遊牧文化とそれに基づく生活様式が、漢民族の文化の浸透によって大きく変化せしめられてきている。特に注目すべきことは、遊牧民の定住化が急速に進み、それとともに彼らの生活様式が大きく変化しつつあることである。
    われわれは、この変化がどのように進んできているのかを中心として情報の収集とその整理を行った。

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  • 人材開発政策の経済成長への効果測定手法および政策評価手法の開発に関わる基礎研究

    研究課題/領域番号:09630042  1997年 - 1999年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    竹野 忠弘, コンダカル ミザヌル・ラーマン, 小井川 広志

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    配分額:2500000円 ( 直接経費:2500000円 )

    本研究の目的は、人材開発政策や同活動が経済成長に及ぼす効果を確認し、同政策や同活動の効果を積極的に評価することにあった。併せて人材開発関連投資の収益率を評価する方法を検討することにあった。
    人材開発活動による学歴向上が上位職種への異動や就職可能性を向上させることから、家計にとって人材開発活動は所得向上効果をもつことが香港の事例検討から明らかにされた。しかしながら、付加価値生産性の増加は、労働力の質的向上による物的な生産効率の上昇のみではなく、昇任、昇格や転職、および生産物価格の上昇、賃金水準そのものの上昇によっても生じることから、人材開発政策の投資効果は数量的には検証できなかった。
    人材開発政策・活動においては、労働供給構造を調整し労働力人材需給のミスマッチを是正する効果が期待されていることが事例検討から指摘できた。しかしながら、人材開発投資額や失業率の是正効果を数量的に特定することは困難であり、人材開発の労働力人材需給のミスマッチ是正効果を数量的検証するには至らなかった。
    国際的労働力人材需給のミスマッチ是正の経営手法として、「国際的中堅管理職人材」育成戦略が事例研究において指摘できた。同戦略は、東南アジア地域内の企業内拠点間を異動しながら各拠点や各国を自律的単位として経営する人材の育成を行う戦略であり、国際分業と人材の現地化とを媒介する活動として注目される。
    今後は、一方で、A・センの開発論に着目して、人材開発が、労働力需給のミスマッチを是正し就業を促進することによって所得向上をもたらす効果について、理論の検討を行うとともに、同効果を統計的に検証していくことにしたい。他方、欧米における「経営者人材育成カリキュラム(Management Development)」研究を参考にしながら、「国際的中堅管理職人材」育成戦略概念を発展させていきたい。
    なお、本研究は、世界銀行がその報告書『東アジアの軌跡(1993年)』において、アジア地域の経済成長にとって人材開発投資が効果的であったと評価したことに注目して開始された。しかしながら、本研究初年度の1997年夏にアジアで通貨危機が発生し、以降本研究期間全体を通じて、アジアは経済危機に見舞われた。人材開発政策の成長への効果を問う以前に、東アジアの「経済成長の質=労働生産性の向上」そのものへ疑問が改めて提起された。アジアの成長は資本投入によるとする見方が再度注目され、東アジアにおける教育投資の成長への効果が疑問視された。アジア経済危機を単に通貨的要因による国内経済の混乱とみる見解もあるが、本研究では横並び工業化開発政策による資本設備過剰の結果と捉え、過剰生産能力の域内統廃合過程の進展について整理した。同過程の人材開発活動への影響については今後の検討課題としたい。

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  • 東アジア直接投資時代を迎えた企業連携・産業金融・地域協力の複層構造と政策課題

    研究課題/領域番号:09630041  1997年 - 1998年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    〓 斗燮, 小井川 広志, 村岡 輝三

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    配分額:2900000円 ( 直接経費:2900000円 )

    本研究は昨今の東アジア経済の構造転換を「直接投資時代」への移行段階として規定し、その本質を企業連携、産業金融、地域協力という三つの局面において総合的な把握を試みた。この場合、直接投資の雁行型拡大により好調を続けてきたアジア経済が1997年タイの通貨危機以降、地域全体が構造的な危機を露呈している現状に鑑み、以下の三つの追求すべき課題を設定した。(1)「アジア型発展」モデルが90年代の後半に急激に機能不全に陥った理由は?。再び成長基調に乗せるための条件と問題点は何か。(2)経済成長の持続化ためには成長段階に合わせて人材の質を高める必要があるが、学校教育と企業内教育とどちらが有効であろうか。(3)「アジア型発展」モデルは、究極的には日本企業による企業内国際分業の展開及び高度化にその本質がある。今後の直接投資は、大企業よりは中堅中小企業による国境を越えた成長戦略がカギになるものと考えられるが、彼らの国際化を支える競争優位や企業文化とは何か。以上の三つの課題に対する我々の答えは以下の通りである。(1)「アジア経済」の成長は、アメリカ、日本、アジア諸国の3者(トライアングル)による技術、資本、地域協力の枠組みに内在する「協力」と「緊張」の好循環によるもの。しかし、昨今の通貨危機のなかで既存のトライアングルが持つ弱点がはっきりしてきた。特に、金融・通貨面での対応能力が脆弱である点が明らかになった。対応策としては、地域経済路力機構(ASEANやAPEC)の機能強化、共通通貨や通貨圏の設置などが不可欠であるが、問題は2大勢力の円(日本)と人民元(華人経済)が共通目的に向けて協力できるかである。(2)日本の高度成長は質の高い人材を長期安定的に供給できた点に負うところが大きいが、教育投資による経済的効果に関する定量分析によれば、いわゆる学校教育による労働生産性の増加効果はそれほど大きくない。企業内教育(OJTを含む)の重要性を示唆する結果である。(3)中堅企業の国際化がアジア経済を再び成長軌道に乗せるには非常に重要なファクターである。高い競争力を持つ中部圏の製造企業11社に対するヒヤリング調査から以下の点が確認された。第一は、全体として国際化にはまだ消極的であること。第二は、ある特定技術分野に特化した専業企業が多いこと。第三は、カリスマ的な創業者による独特の組織文化を共有していること。第四は、上位文化として製造業や熟練の継承に好都合の地域文化(中部圏)が存在していること。アジア経済の再生には、こうした中堅企業の対アジア進出と組織文化の地域的な拡散が大きく寄与するものと考えられる。

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  • 香港経済発展の計量分析とデータベース構築-政治経済学的アプローチによる定量分析-

    研究課題/領域番号:09730044  1997年 - 1998年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  奨励研究(A)

    小井川 広志

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    配分額:2000000円 ( 直接経費:2000000円 )

    本研究は、香港経済発展における香港政庁の役割を明らかにし、それを定量的に評価するための試論である。前年度の研究成果に加えて、平成10年度では、(1)香港レッセフェールの政治経済学的背景 (2)都市計画の経済発展促進効果 (3)香港教育制度の経済学的分析、の3点に関して研究が進められた。そこでは、香港に特有な政策体系を定量化し、以下の諸点が明らかとなった。
    第1に、香港政庁の経済政策は、いわゆる開発志向的国家とは大きく性質を異にする点が示唆された。すなわち、香港政庁は地場資本、外資とならぶ利益追求の主体であり、3者でプラスサムを引き起こすゲーム論的な状況が、香港の経済発展を引き起こしたと解釈すべきである。第2に、香港において集約的に展開される都市計画が、狭隘な土地利用を効率化させ、結果的に香港域内の生産性向上をもたらした点が明らかにされた。本研究では、土地落札価格にヘドニック・アプローチを適用して、インフラ建設と土地利用の効率性の程度を定量的に明らかにしている。第3に、香港における各教育機関の収益率を計測することに成功した。興味深い事実は、中等教育(後期)の収益率が、高等教育のそれをほぼ計測全期間を通じて上回っていることである。また、収益率そのものは、他の途上国と比較してかなり低い事実も発見された。
    総論で言えば、上記3分野に関して、香港経済独特の政治経済システムを明示的にモデルに取り入れ、その経済構造の定量化にある程度成功したと言える。
    なお、上記(1)(レッセフェール主義)に関する研究成果は、平成10年10月の日中経済学術交流会議で報告・議論され、(3)(香港教育制度)については、他のアジアNIES諸国との比較研究を行った上で、英文にて論文を執筆の予定である。また、統計データベースについては、その成果の一部を成果報告書末に掲載している。

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  • 東アジア国際競争力比較研究-日本、オセアニア、NIES企業経営、技術革新と移転

    研究課題/領域番号:09041061  1997年 - 1998年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  国際学術研究

    村岡 輝三, 小井川 広志, 板垣 博, 公文 溥, 安保 哲夫, 山田 基成

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    配分額:7000000円 ( 直接経費:7000000円 )

    1997年7月に始まる「アジア通貨・経済危機」は、それまで比較的円滑に進展してきた環太平洋地域の地域協力にどのような影響を与えたのか。本国際学術研究は、この問題を、企業経営、国際競争力の観点から現地調査により具体的に分析を行った。とりわけ、初のオセアニア現地調査研究は学ぶところが大きく、以下で要約する(1)の視点が明確となった
    (1) オセアニア調査を敢行したことにより、アジア通貨危機を、競合と共存という「南半球」の視点から促えることに成功した。また、現地調査によりオーストラリア経済が一国経済としての内実を欠いている点が明確に検証された。アジア地域との補完関係を形成していくことが、今後のアジア太平洋地域の安定に重要であり、通貨危機離脱の一つのカギもここにある、という我々の着想が確認された。
    (2) 東アジア諸国・地域の国際競争力の実態が、今回の「通貨・経済危機」を通じて、一定程度明白になった。かかる現地調査により、東アジア諸国・地域の全体構図が次に3グループに分けて捉えられた。すなわち(a)「危機」の先発グループであるが、いまや回復に向かう回復組(韓国、マレーシア、フィリピン、タイの4カ国)(b)「危機」がなお継続くいわば低迷組(インドネシア、シンガポール、それに日本)(c)「危機」がこれから訪れる様相を呈するいわば後発組(台湾、香港、中国のいわゆるスリーチャイナ)
    (3) 現地進出の日系企業が「アジア危機」の中でいかに対応し、厳しい課題に取り組んいるか、その実態が工場調査と聞き取り調査をつじて把握できた。自動車と電機が主な調査対象であるが、商社、金融、観光、一次産業、また下請け企業、現地政府機関、民間シンクタンク、さらに現地系企業、NIES(台湾)進出企業等をも訪問の対象に入れた。多角的比較調査と複合的視角による接近に努めた。さしずめ会社記録として纏め、研究の成果の糧とする。

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  • 交易条件変化が途上国経済に与える経済諸効果を多面的に定量化する新手法の開発と応用

    研究課題/領域番号:08730037  1996年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  奨励研究(A)

    小井川 広志

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    配分額:1000000円 ( 直接経費:1000000円 )

    本研究の目的の一つは、交易条件変化が経済に与える経済諸効果を、産業連関表を用いてより多面的に定量化する点にある。輸入依存度が相対的に高い産業では、輸入財価格の上昇により利潤率が圧迫され、付加価値率を一定とするこれまでの産業連関分析の仮定は満足されない。そこで、利潤率変化、相対価格変化を内生化した計量モデルを開発することが、本研究の出発点となる。本研究の第2の目的は、85年以降の円高がアジアNIESなどの対日輸入依存度の大きい経済にこの計量モデルを適用して、実証研究を行う点にある。
    以上のような問題意識に基づき、本研究では、台湾経済をケーススタディとして取り上げ、円高が与えた経済効果を85年産業連関表を用いて定量的に検証した。その結果、以下の2点が明らかとなった。第1に、プラザ合意以降の円高は、台湾産業全体の利潤率を大きく引き下げた点である。80年代後半に、台湾元は日本円に対し約31.8%切り下がったが、かかる輸入財の価格上昇は、台湾諸産業の利潤を大きく圧迫した。本研究の計測では、各部門の利潤率低下割合は、4.17%と計算された。この数字は、台湾国家6カ年計画の社会的資本建設がもたらすであろう利潤引き上げ効果を、相殺して余りあるほどのマイナス効果となる。
    第2に、台湾の対日経済従属性が、改めて確認された。すなわち、台湾元が日本円に対して大きく切り下がったことにより、台湾の成長産業である輸出産業の相対価格が、目立って上昇することがわかった。具体的には、電気機械、電子機器、輸送機械、プラスティック製品などに価格上昇の効果を与えた。このことは、これらの諸産業が、労働者の消費も含めて直接、間接的により大きく日本からの輸入財に依存していることを意味している。試みに、台湾元の全般的な減価による相対価格の変化をシミュレーションしたところ、石油精製や製材業などの相対価格の上昇が観察された。日本から輸入財が、台湾の輸出産業に集約的に投入されている事実が、かかる実証結果の比較からも伺える。
    本研究の成果は、既に英文にて学内の紀要に公表されたが、本研究の適時性から鑑みて、将来的により一般性を広げる余地がある。現在、本実証結果を韓国との比較研究に拡張し、かつ最新の産業連関表を用いた分析が進行中であり、近々国際的な学術ジャーナルに投稿の予定である。

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  • 東アジア複層トライアングル構造と「円高」モーメント-企業リンケージと国際リンケージの交錯作用-

    研究課題/領域番号:07303006  1995年 - 1996年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    村岡 輝三, 小井川 広志, ちょ 斗変

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    配分額:3000000円 ( 直接経費:3000000円 )

    (1)平成6年-7年の急激な円高など企業を取り巻く経営環境は大きく変転し、かつ厳しさを増している。本研究計画は中部圏中堅企業を対象に、地場企業がこうした経営環境の変転の中にあって、如何なる対応を講じ、また事態に対する認識をもっているか、を重点的にアンケート調査を行い、その回答にもとづき整理・分析し把握したことに最大の成果を挙げたと考える(「冊子」の付録1-3に収録)。
    (2)アンケート調査は「円高対策」「企業経営」「地域協力」の三分野、25項目、114質問からなっているが、1000社を超える企業が対象に選ばれ、304社の回答をえた。その結果、つぎの四つのタイプを検出した。すなわち(a)「国際環境変化反応型&国際化積極的企業群」、(b)「国際環境変化反応型&国際化消極的企業群」、(c)「国際環境変化鈍感型&国際化積極的企業群」、(d)「国際環境変化鈍感型&国際化消極的企業群」である。よって中部圏中堅企業の「円高」対応(「冊子」の第4章に収録)ならびに環境激変中の企業像(「冊子」の第5章に収録)が明らかにされた。
    (3)一方、「地域協力」のモーメントに関する企業の対応についても、アンケートの調査からは一定の認識と関心が窺われた。概ねASEAN、APEC、NIESの順位で知られていることと、時期的に1980代に知ったことが相対的多数を占めたいいることなど、かなり興味の深い回答の結果が明らかにされた(「冊子」の第1章に収録)。この方面の調査研究が希少であるゆえに、この方面の吟味と調査の追跡が望まれる。
    (4)一方、東アジア経済それ自体の全体像の把握と課題提起も、上記の調査との関連で欠かせない。「再編成と転機」(「冊子」の第2章に収録)と「新時代の課題」(「冊子」の第3章に収録)はこの方面の研究成果が示される。貿易依存時代から直接投資時代への段階移行と通貨政策が通商政策と並んで対外経済政策の重要課題である点が把握され、その知見が看取できる。

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  • 途上国経済開発効果を定量的に計測する為の産業関連表の適用に関する新手法の開発研究

    研究課題/領域番号:07730035  1995年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  奨励研究(A)

    小井川 広志

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    配分額:1000000円 ( 直接経費:1000000円 )

    本研究は、以下の2つの問題を取り上げている。第1に、経済開発によって引き起こされ「生産性」「経済効率」の変化が、その経済にどの様な影響を与えるかといった問題に関して、利潤率変化、相対価格変化から定量化する新手法を、産業関連分析を応用して構築する事である。第2に、その新しい計量モデルを応用して、インフラ建設がもたらす経済効率改善効果を、韓国経済を対象に具体的に定量化する点である。
    本研究の主要な結論は、以下の通りであった。第1に、第7次経済建設5カ年計画が主目的とするインフラ建設の経済効率改善効果により、韓国経済の各部門では、平均的に約0.0089%の利潤率上昇効果を享受することが分かった。第2に、インフラ建設による生産性変化は、同時に相対価格変化も引き起こすのであるが、韓国経済の場合、相対価格の上昇する部門は、農業などの第1次産業に集中している。逆に、石油精製産業やサービス産業は、インフラ建設により著しく相対価格が下落する。相対価格の下落した部門は、他の条件が変わらなければ国際競争力を強めることからすると、相対価格が殆ど変化しない電子機器や繊維などの輸出産業は、経済建設の本来の目的に反して、インフラ建設が取り立てて輸出拡大促進的でないことが示唆される。第3に、その部門の生産性改善によって、韓国経済各部門の利潤率を引き上げる効果の最も大きい部門は、精米・製粉業や畜産など、主に農業部門が上位に顔を出す。このことにより、労働者の消費も含めて、未だ韓国経済にとっての農業部門の重要性が示唆されたと言える。
    本研究のまとめでは、台湾経済との比較の上で、これらの事実が韓国経済の経済発展の特殊性に関連があるのでは、との問題提起を行っている。より一層の詳しい研究が望まれていると言えよう。

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  • 中国に関わる総合的情報のマルチメディアによる体系的整理

    研究課題/領域番号:05045017  1993年 - 1995年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  国際学術研究

    片野 彦二, 王 玉茹, 侯 傑, 唐 廷貴, 廬 盛江, 王 処輝, 周 之杭, 小井川 広志, 樋口 勇夫, 鐘 茂初, 原田 寿美子, 黄 名時, 近藤 和夫, 十名 直喜, 木村 光伸, 石川 輝海, 大西 成長, 山崎 誉雄, 西村 あき夫, 楢崎 彰一, 盧 盛江, 福田 茂夫, 山下 龍二, 候 傑, 〓 茂初, 尾崎 雄二郎, 黄 済清

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    配分額:6000000円 ( 直接経費:6000000円 )

    本研究実施の第3年度(最終年度)においては、初年度および第2年度に引き続き、第5回共同研究会を南開大学(平成7年11月)において、また第6回共同研究会を名古屋学院大学(平成8年1月)において開催した。
    第5回共同研究会においては、前年度における自然環境に関する情報を中心とする中国の地域総合情報の体系的整理に関する諸問題についての研究結果と対比されながら、それに引き続き、社会経済に関する情報を中心とする中国の地域総合情報の体系的整理に関する諸問題についての討議を行った。ここでも、地域としての中国に関わる基本的な学術情報をマルチメディアを利用しながらどのように総合的に体系化し整理することが、人文科学・社会科学及び自然科学の広範な学問領域にわたる地域情報の集積に当たって最も望ましいかということが、討議の焦点となった。討議資料としてはNGUディスカッション・ペ-パ-No.32を事前配布し、これに基づいて検討を行った。(10.研究発表:ディスカッション・ペ-パ-、参照)
    第6回共同研究会においては、前回までに行った、自然環境及び社会経済に関する情報を中心とする中国の地域総合情報の体系的整理に関する諸問題についての研究結果を念頭におきながら、民族・言語・文化に関する情報を中心とする中国の地域総合情報の体系的整理に関する諸問題についての討議を行った。ただ、民族・言語・文化に関する情報は非常に多岐にわたるものであり、事前に配布すべき討議資料の準備が困難であったため、名古屋学院大学側による「中国における方言分布」に関する基調報告(黄名時、樋口勇夫)、及び南開大学側による「中国文化の概要」に関する基調報告(王処輝)を基にして討議を行った。
    さらに、この第6回共同研究会は最終回の共同研究会に当たるため、今までの共同研究会において討議を続けてきた「自然環境」、「社会経済」、及び「民族・言語・文化」に関わる情報についての諸問題を全体としての「地域総合情報モデル」の中でどのように体系化するかについての取りまとめの討議も併せて行った。最後に、本研究に関する「研究成果報告書」をどのように取りまとめるかについての名古屋学院大学と南開大学との合意を得るための協議を行い、共同研究会を締めくくった。
    本研究の「研究成果報告書」は、研究成果の全体としての取りまとめを行った後に公表する予定であるが、それ以前の段階において、名古屋学院大学と南開大学が協力して開催した共同研究会に提出された討議資料ならびに基調報告、さらには共同研究会での討議を通しての研究成果を基礎として、「自然環境情報」、「社会経済情報」および「民族・言語・文化情報」を中心とする中国の地域総合情報の体系的整理に関するペ-パ-を作成した上で、これらを全体として総括するペ-パ-と共にNGUディスカッション・ペ-パ-として公表する予定である。(10.研究発表:ディスカッション・ペ-パ-、参照)
    また、本研究において体系的に整理した中国の地域総合情報リストを基礎にして中国に関わる特定の問題を分析するに当たって必要な情報をどのようにピックアップするかについての応用面での問題の処理に関し、「中国の人口・食糧問題」を取り上げ、この問題の解明に当たって必要な情報の体系的整理をどのようにするかについてのペ-パ-を補足的に作成し、これもNGUディスカッションペ-パ-として公表する予定にしている。(10.研究発表:ディスカッション・ペ-パ-、参照)
    本研究実施の当初の計画においては、中国の地域総合情報リストを、それぞれの具体的な情報名(情報源、公表年次、等)を含めて作成する予定であったが、諸般の制約のために所定の研究実施期間の中では実現できず、地域総合情報項目リストの作成にとどまらざるを得なかった。このような中国の地域総合情報リストの精密化については、今後の課題として、継続して研究を実施する予定である。

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