2025/04/09 更新

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ショウダ トシヒロ
庄田 敏宏
SHODA,Toshihiro
所属
システム理工学部 教授
職名
教授
プロフィール
1998年3月東京理科大学理学部一部数学科卒業。 2000年3月東京工業大学理工学研究科数学専攻修士課程修了。修士(理学)。 2004年3月同博士課程修了。博士(理学)。 2004年4月東京工業大学理工学研究科数学専攻研究支援者。 2005年4月学術振興会特別研究員(PD、九州大学)。 2006年4月佐賀大学文化教育学部講師。 2009年10月同准教授。 2016年4月学部改組により佐賀大学教育学部准教授。 2021年4月関西大学システム理工学部教授。 研究内容は、石鹸膜の数学的モデルになる曲面の幾何的量を特定することにより、その曲面の構造を幾何解析的に解明することを主とする。
外部リンク

研究キーワード

  • Morse指数, 退化次数, 符号数

  • 極小曲面

  • 極小曲面の安定性

研究分野

  • 自然科学一般 / 幾何学

学歴

  • 東京工業大学   理工学研究科   数学専攻(博士課程)

    2000年4月 - 2004年3月

  • 東京工業大学   理工学研究科   数学専攻(修士課程)

    1998年4月 - 2000年3月

  • 東京理科大学   理学部第一部   数学科

    1994年4月 - 1998年3月

  • 千葉県立 小金高等学校

    1991年4月 - 1994年3月

経歴

  • 関西大学   システム理工学部   教授

    2021年4月 - 現在

  • 佐賀大学   教育学部   准教授

    2016年4月 - 2021年3月

  • 佐賀大学   文化教育学部   准教授

    2009年10月 - 2016年3月

  • 佐賀大学   文化教育学部   講師

    2006年4月 - 2009年9月

  • 日本学術振興会 特別研究員PD(九州大学)

    2005年4月 - 2006年3月

  • 東京工業大学大学院 理工学研究科 数学専攻 研究支援者

    2004年4月 - 2005年3月

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所属学協会

  • 日本数学会

論文

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書籍等出版物

  • Differential Geometry and Tanaka Theory — Differential System and Hypersurface Theory —, Advanced Studies in Pure Mathematics, Volume 82

    Toshihiro Shoda, Kazuhiro Shibuya

    Mathematical Society of Japan  2019年11月  ( ISBN:9784864970846

  • 集合・位相に親しむ

    庄田, 敏宏

    現代数学社  2010年4月  ( ISBN:9784768704110

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    総ページ数:175p   記述言語:日本語  

    CiNii Books

MISC

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 高種数および高余次元の周期的な極小曲面における幾何的量の研究

    研究課題/領域番号:24K06750  2024年4月 - 2028年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    庄田 敏宏

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    配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )

  • ラプラシアン固有値最大化と極小曲面

    研究課題/領域番号:23K22393  2022年4月 - 2027年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    納谷 信, 庄田 敏宏, 成 慶明, 近藤 剛史, 井関 裕靖

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    配分額:15990000円 ( 直接経費:12300000円 、 間接経費:3690000円 )

    昨年度に引き続き, 多様体の埋め込みとラプラシアン第1固有値に関する最適化問題について研究を行った. 埋め込み最適化問題の変数として, これまでユークリッド空間(次元は制限なし)への写像のみを考えていたが, 今年度, l^2空間への写像まで考えて問題を定式化し直した. また, 写像の代わりに対応する軟化作用素を変数に取り直すことにより, 問題の目的関数を線形化した. これにより, ラプラシアン第1固有値最大化という凸最適化問題の双対である埋め込み最適化問題を, 凹最適化問題として定式化することができた.
    これまで, これらの問題が明示的に解ける「非自明」な例は平坦トーラスに限られていた. そこで, 新しい例を求める方向で研究を行い, 3次元球面上のBerger計量(ただしファイバー方向を縮小するもの)に対して両問題の解を求めることができた. 埋め込み問題が明示的に解けたことの帰結として, Berger球面からユークリッド空間への「最も大きな」等長埋め込みが構成できたことになる.
    やはり昨年度からの継続で, 五明工氏(大阪大学・特任研究員)と共同で, 長さ付き有限グラフのラプラシアン第1固有値の最大化問題について研究を行った. ここでラプラシアンは藤原耕二氏によって定義されたものであり, グラフの全長は1に正規化しておく. 昨年度の研究において, Nadirashvili型定理を証明するとともに, 頂点数の小さいグラフについて最大化問題の解(辺長関数)を数値的に求めた. そこからグラフがサイクルを含むならば第1固有値は発散することが予想されたので, 今年度はその証明に取り組み, 現在も継続している. 一方, グラフがサイクルを含まない, すなわち樹木の場合には, 第1固有値は有界になる(したがって最大化計量が存在する)と予想しており, 今後研究を進める.

  • 高種数テイト曲線の周期の理論とベクトル値タイヒミュラー保型形式の数論

    研究課題/領域番号:20K03516  2020年4月 - 2025年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    市川 尚志, 庄田 敏宏, 中村 健太郎

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    配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )

    テイト曲線とは、有理整数を係数にもつ巾級数環上で定義された楕円曲線の族であり、数論幾何のさまざまな分野で応用されている。研究代表者はこれまでの研究において、テイト曲線の高種数化である「高種数テイト曲線」を構成し、その座標環上での展開を用いて、タイヒミュラー空間上の保型形式「タイヒミュラー保型形式」の理論を構成していた。本研究においては、高種数テイト曲線の周期積分とタイヒミュラー保型形式の理論を、互いに関連づけながら発展させ、物理学や工学への応用も含む次の成果を得た。
    1.高種数テイト曲線上のアーベル微分・積分として「普遍アーベル微分・積分」の明示公式を導き、その応用として、今までリーマン面の退化族に対し解析的な方法によって得られていたアーベル微分・積分の漸近公式を、数論幾何的な方法を用いることによりマンフォード曲線も対象に含んだ形で拡張した。ソリトン解を持つ非線形可積分系の代表例であるKP階層や戸田格子階層の準周期解は、タイヒミュラー保型形式の重要な例を与えるが、上記の漸近公式を用いてこの準周期解の変動を研究し、準周期解とソリトン解の混合物として表されるKP・戸田格子階層の解の一般的な表示を得た。特にトロピカル曲線から定まるテータ関数のトロピカル化を準周期解の極限として表すことにより、ソリトン解の非常に広いクラスを構成した。
    2.与えられた種数を持つ任意のマンフォード曲線とショットキー一意化されたリーマン面を導く「普遍マンフォード曲線」を、すべての退化データに対応する高種数テイト曲線を糊付けすることによって構成し、その応用として、アーベル積分の非可換化である普遍マンフォード曲線上の巾単周期の理論を構成した。さらにその漸近的な明示公式を多重対数関数や多重ゼータ値を用いて与え、理論物理学におけるファインマン積分の計算への展望を与えた。

  • 幾何学的不変量による周期的極小曲面のモジュライ空間の研究

    研究課題/領域番号:20K03616  2020年4月 - 2024年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    庄田 敏宏

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    配分額:4160000円 ( 直接経費:3200000円 、 間接経費:960000円 )

    界面活性剤の数学的モデルである三重周期的な極小曲面全体のモジュライ空間の構造を三種類の幾何学的不変量、即ち、Morse指数・退化次数・符号数によって解明するというのが本研究課題の主となる部分である。
    <BR>
    本期間中においては特に種数3の場合を考察し、まず、1990年代に物理学で考察されていた助変数3の変形族であるmPCLP/mDCLP族の幾何学的不変量を計算することに成功した。次に、モジュライ空間の境界にはBolza曲面と呼ばれている種数2の閉曲面による元があるが、その元の周辺の幾何学的不変量を計算することができ、モジュライ空間の境界の局所的な状況を解明することができた。

  • 代数曲線及びアーベル多様体のモジュライ空間の数論幾何とその応用

    研究課題/領域番号:17K05179  2017年4月 - 2022年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    市川 尚志, 庄田 敏宏, 中村 健太郎

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    配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )

    高種数テイト曲線上のアーベル微分の明示公式を用いて、代数曲線の族に対して定義されるリーマン・ロッホ同型写像及びマンフォード同型写像の無限積表示を与えると共に、KP階層の準周期解の退化について調べ、準周期解とソリトン解の混合物として表されるKP階層の解を得た。また普遍マンフォード曲線を構成し、その(普遍)アーベル微分と周期積分の明示公式や、代数的対応物である普遍ヤコビ多様体とそのコンパクト化を与えた。さらにこの結果の非可換化として、多重対数関数や多重ゼータ値を用いた普遍マンフォード曲線上の巾単周期の漸近的な明示公式を与えた。

  • 周期的極小曲面の安定性およびその極限の研究

    研究課題/領域番号:16K05134  2016年4月 - 2020年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    庄田 敏宏

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    配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )

    3次元ユークリッド空間内の周期的極小曲面は界面活性剤の膜の数学的モデルであることが知られており,1990年代に物理学者たちが様々な変形族を考察している.一方,極小曲面の安定性は面積最小性によって記述されてきた.特に1984年にBarbosa-doCarmoによって精錬された体積保存安定性による考察が有力視される.本研究課題によって物理学者たちが扱ってきた変形族に対して体積保存安定の状態を特定することができた.また,界面活性剤の膜の温度を変化させるとラメラ構造と呼ばれる,平面が周期的に並ぶ膜に変位することが知られている.このラメラ構造が三重周期的な極小曲面の極限として記述できるという示唆を得た.

  • マンフォード形式の無限積表示と幾何的なゼータ関数の特殊値

    研究課題/領域番号:26400018  2014年4月 - 2017年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    市川 尚志, 中川 泰宏, 庄田 敏宏

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    配分額:4810000円 ( 直接経費:3700000円 、 間接経費:1110000円 )

    代数曲線の数論的Schottky-Mumford一意化理論を用いて、Chern-Simons不変量の数論性を示した。その結果と数論幾何におけるArakelov理論、古典的Liouville場に関するZograf及びMcintyre-Takhatajanの理論を用いることにより、代数曲線のモジュライ空間上においてChern-Simons直線束を表す、Deligne-Riemann-Roch同型写像の具体的な無限積表示を与えた。その応用として、Schottky群のRuelleゼータ関数の特殊値を周期積分と判別式の積で表し、幾何的なゼータ関数についてもDeligne予想の類似が成り立つことを示した。

  • Stanley-Reisner イデアルの算術階数とそのべきの射影次元

    研究課題/領域番号:26400049  2014年4月 - 2017年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    寺井 直樹, 吉田 健一, 柳川 浩二, 木村 杏子, 庄田 敏宏, 岡田 拓三, 宮崎 誓, 青山 崇洋

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    配分額:4810000円 ( 直接経費:3700000円 、 間接経費:1110000円 )

    多項式環の被約単項式イデアルの記号的べきの射影次元に関して研究した。強良被覆グラフの辺イデアルの場合に記号的べきの射影次元に関して広義単調増加であることを示した。良被覆である2部グラフは強良被覆グラフであり、2部グラフの辺イデアルの記号的べきは通常べきに等しいことから、良被覆である2部グラフの辺イデアルの通常べきの射影次元はべきの大きさに関して広義単調増加であることも示せたことになる。さらに、次数1の頂点をもつグラフの辺イデアルに対しても記号的べきの射影次元に関して広義単調増加であることを示した。

  • 曲面の変分問題の幾何解析における新しい方法の探求

    研究課題/領域番号:25287012  2013年4月 - 2017年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    小磯 深幸, 庄田 敏宏, 川上 裕, 小野寺 有紹, 成 慶明, 宮本 雲平, 江尻 典雄

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    配分額:10790000円 ( 直接経費:8300000円 、 間接経費:2490000円 )

    石鹸膜,シャボン玉の表面の数学的抽象化と言える数学概念として,それぞれ,極小曲面,平均曲率一定曲面(以下ではCMC曲面と記す)がある.極小曲面は面積の平衡曲面,CMC曲面は囲む体積を変えない変分(許容変分と呼ぶ)に対する面積の平衡曲面である.これらの曲面は,対応する許容変分に対する面積の極小値をとる時,安定であると言われる.本研究では,極小曲面やCMC曲面について,固定境界,自由境界,周期境界条件のもとで,安定性の判定とモース指数(不安定度)の評価,安定解の存在と一意性,解空間の構造についての研究成果を得た.

  • ナラティブ・ベースドな混合研究法による附属学校等の教育効果に関する調査研究

    研究課題/領域番号:25590226  2013年4月 - 2016年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  挑戦的萌芽研究

    佐長 健司, 中山 亜紀子, 村山 詩帆, 栗原 淳, 田中 彰一, 栗山 裕至, 板橋 江利也, 庄田 敏宏

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    配分額:2990000円 ( 直接経費:2300000円 、 間接経費:690000円 )

    国立大学の附属学校を中心に、その教育効果を測定するために調査を行った。それは、いわゆる学力テストではなく、児童・生徒にインタビューを行い、得られた語り(学びのヒストリー)を解釈する方法によるものであった。
    明らかになったことは、児童・生徒の学びは多様で個性的であるが、学校や家庭等の状況に埋め込まれていることである。そのため、学校や家庭等の状況的圧力によって学びが制限されるが、それらからリソースを得て積極的に学びを拡張していることも大ある。そこで、学校や家庭の学習状況を重視した教育が強く求められると言えよう。

  • 周期的極小曲面の微分幾何学的モジュライ理論の研究

    研究課題/領域番号:24740047  2012年4月 - 2016年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  若手研究(B)

    庄田 敏宏

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    配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )

    本研究はEuclid空間内の周期的な極小曲面,特に三重周期的極小曲面全体のモジュライ空間を,Morse指数という微分幾何学的量によって記述することを趣旨とするものであった.本研究課題期間にて,物理や化学で考察されていた変形族に対してMorse指数を数値計算で決定し,その構造を特定することができた.また,三重周期極小曲面の極限を考察し,ラメラ構造と呼ばれる周期的曲面の構造を数学的に記述することができた.さらに,3次元uclid空間内の全曲率完備極小曲面の存在と一意性を示すことにも成功した.

  • 可積分幾何の展開

    研究課題/領域番号:23340012  2011年4月 - 2015年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    宮岡 礼子, 小谷 元子, 西納 武男, 上原 崇人, 松浦 望, 岩崎 克則, 入谷 寛, 梶原 健司, 長友 康行, 野村 隆昭, 山田 光太郎, 石川 剛郎, 梅原 雅顕, ゲスト マーティン, 庄田 敏宏, 二木 昭人, 藤岡 敦, ラスマン ウェイン, 田丸 博士

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    配分額:13780000円 ( 直接経費:10600000円 、 間接経費:3180000円 )

    主曲率の個数6,重複度2の等径超曲面の等質性を示し,長年の問題を解決した.主曲率の個数4についてスピン作用のモーメント写像による記述を与えた.トランスノーマル系の研究を深めた.
    リッチ曲率正のケーラー多様体の非コンパクト完備安定極小ラグランジュ部分多様体上には非自明なL2調和1形式は存在しないことを示し,非放物型エンドは高々1つであり,曲面なら種数が0であることがわかった.
    等径超曲面のガウス像のハミルトン変形との交叉に関わるフレアホモロジー論の研究において,主曲率の重複度が2以上の場合にはどんなハミルトン変形によっても,交叉が外せないことを示した(入江博,Hui Ma,大仁田義裕との共同研究).

  • 周期的極小曲面、平均曲率一定曲面の安定性と分岐に関する研究、及び、他分野への応用

    研究課題/領域番号:22654009  2010年 - 2012年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  挑戦的萌芽研究

    小磯 深幸, 山田 光太郎, 庄田 敏宏, 藤森 祥一, 川久 保哲

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    配分額:3110000円 ( 直接経費:2600000円 、 間接経費:510000円 )

    平均曲率一定曲面または非等方的平均曲率一定曲面に対するいくつかの固定境界または自由境界問題に対し、解または安定解の存在・一意性・幾何学的性質、体積または(非等方的)平均曲率を変化させたときの解の対称性の変化、位相的性質の変化、分岐の状況、個々の解の安定性を決定した。さらに、一般の固定境界または自由境界問題に対する分岐理論を構築した。また、非等方的表面エネルギーに対する凸性の仮定をはずすことにより、ローレンツ・ミンコフスキー空間内の平均曲率一定超曲面を含む広いクラスの超曲面を非等方的平均曲率一定超曲面として統一的に扱い、新しい一意性定理や例を構成した

  • 極小曲面のモジュライ空間におけるガロア理論の研究

    研究課題/領域番号:20740042  2008年 - 2011年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  若手研究(B)

    庄田 敏宏

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    配分額:4290000円 ( 直接経費:3300000円 、 間接経費:990000円 )

    極小曲面全体の集合である「極小曲面のモジュライ空間」を研究する上で,モジュライ空間上の周期写像を考えることが重要なのであるが,様々な極小曲面の具体例の周期を計算してみると,周期の性質には何らかの対称性があるような印象がある.それは方程式論におけるガロア理論に見られるような,何らかの可解性によって記述できる対称性であることが期待される.そこで本研究では極小曲面のモジュライ理論をガロア理論の観点から確立したい.

  • 部分多様体の幾何学とリーマン多様体上の微分作用素の固有値理論との融合及び発展

    研究課題/領域番号:20540082  2008年 - 2010年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    成 慶明, 河合 茂生, 前田 定廣, 庄田 敏宏

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    配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )

    本研究では部分多様体の幾何学の独自の研究方法とリーマン多様体における微分作用素の固有値の研究方法を融合し,良い性質を持つ試験関数を構成でき,完備リーマン多様体内の有界領域におけるLaplace作用素のDirichlet固有値問題の固有値に関する最良普遍不等式及び張り詰められた状態でのプレート問題の固有値に関する優れた普遍不等式を得た。固有値に関する普遍不等式及びCheng-Yangの漸化不等式を利用し,Laplace作用素のDirichlet固有値問題の第k番目固有値に対する最良上限を与えた。さらに,独創的且つ斬新的な研究方法でPolya予想の完備リーマン多様体版を研究し,Laplace作用素のDirichlet固有値問題の固有値の下限に関するLi-Yau型不等式を得た。n次元Euclid空間内の有界領域における張り詰められた状態でのプレート問題の第 k 番目固有値を研究し,Fourier変換及び領域の対称減少再配列方法を融合し,Levine-Protterの不等式を改良した。様々な立場から部分多様体の幾何学構造及び位相構造に関する研究を行い,単位球面内のスカラー曲率が一定のコンパクト超曲面におけるヤコビ作用素の第1固有値を評価し,最適な上限を与えた。さらに,k次平均曲率が一定でコンパクト埋め込み超曲面を沢山構成した。

  • 幾何学と可積分系理論の融合と発展

    研究課題/領域番号:19204006  2007年 - 2010年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(A)

    宮岡 礼子, 大仁田 義裕, 小谷 元子, 佐々木 武, 岩崎 克則, 大津 幸男, 梶原 健司, 長友 康行, 中屋敷 厚, 山田 光太郎, 二木 昭人, マーティン ゲスト, ウェイン ラスマン, 庄田 敏宏, 入谷 寛, 石川 剛郎, 梅原 雅顕, 川久保 哲, 田丸 博士, 藤岡 敦, 松浦 望, 西納 武男, 山田 光太郎, 岩崎 克則, 梶原 健司, 中屋敷 厚, 長友 康行

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    配分額:27560000円 ( 直接経費:21200000円 、 間接経費:6360000円 )

    等径超曲面の分類問題の大部分を解決し,運動量写像で表現することにより,可積分系理論との関連性を根拠づけた.特異点をもつ曲面の基礎理論を進展させ,種々の局所・大域理論を明らかにし,ルジャンドル写像を用いた新しい視点を開発した.リーマン・ヒルベルト対応を介してパンルヴェ方程式の力学系を研究し,カオス性の観点を開拓した.高種数Gromov-Witten理論のモジュラー性,ミラー対称性を論じ,また量子コホモロジーから得られる正則微分をポテンシャルにもつ曲面の構成を通じて,tt*幾何に貢献した.

  • ワイエルストラス型表現公式の一般化と特異点をもつ曲面の理論への応用

    研究課題/領域番号:18340019  2006年 - 2008年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    山田 光太郎, 宮岡 礼子, 佐伯 修, 大津 幸男, 長友 康行, 高山 晴子, 梅原 雅顕, 黒瀬 俊, 國分 雅敏, 藤森 祥一, 庄田 敏宏, 高橋 正郎

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    配分額:8740000円 ( 直接経費:7300000円 、 間接経費:1440000円 )

    自然な仮定のもとで特異点をもつ曲面のクラスの性質を,ワイエルストラス型表現公式を用いてしらべた.とくに,3次元双曲空間の平坦フロントの大域的な挙動,3次元ミンコフスキー空間の極大曲面および3次元ド・ジッター曲面の平均曲率1の曲面の特異点の挙動を解析した.また,特異点の微分幾何学として,とくにフロント(波面)の特異点に特異曲率を定義し,ガウス・ボンネ型の定理を得るとともに,フロントの内的な定式化を行った.

  • ユークリッド空間または平坦トーラス内の極小曲面における正則性及びモジュライの研究

    研究課題/領域番号:05J05835  2005年 - 2007年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  特別研究員奨励費

    庄田 敏宏

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    配分額:1100000円 ( 直接経費:1100000円 )

    本年度の研究課題はSpecial Lagrangian多様体を幾何学的測度論の観点から研究する事であった.そのために体積最小に関する古典的な部分多様体である極小曲面の研究方法をSLの研究へと適応する事を試みた.その前段階として平坦トーラス内の極小曲面に関する研究を行った.
    まず4次元平坦トーラス内の極小曲面において,筆者による先行研究の具体例よりも種数の高い具体例を構成した.今回構成した具体例は長野-Smythによる結果の逆が一般には成り立たない事を示すのみならず,極小曲面全体のモジュライの研究に関係するものである.また,その後イギリスのWarwick大学のスタッフであるM.Micallef氏のもとに滞在し,この具体例の指数に関する研究を行った結果,それは6以上である事が判った.次に6次元平坦トーラス内の安定極小曲面でトーラスのどのような複素構造に対しても複素正則にならないような安定極小曲面の存在に関する研究を行った.この問題はC.Arezzp, Micallef, R.Schoenをはじめとして多くの研究者の興味をひくものであり,未だ解決されていない問題である.その第一歩としてまず具体例の構成を考えた.構成の手段として,5次元平坦トーラス内の極小曲面からそれを1助変数にて変形して6次元平坦トーラス内の複素正則な極小曲面を構成した.現在,その複素正則な極小曲面に近い極小曲面における安定性を考察中である.さらに,神戸大の藤森祥一氏との共同研究にて,筆者による3次元平坦トーラス内の極小曲面の具体例のグラフィックスおよびその構造が明らかになった.これは6本の閉折れ線によるPlateau問題の解となる極小曲面を鏡像の原理で増やしたものである.残念ながら本研究が目指す結び目に関するPlateau問題による構成ではないものの十分にその価値を評価しうるものである事が判った.

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